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2013年07月29日 (月) | Edit |
2013年7月27日 第12回 人間と演劇研究所からだとことばのレッスンWS
「からだを感じる・声を出す」ワークショップ@新宿若松町
 「本日はどういう思いをもって来られましたか?」こんな質問からWSがスタートです。
 男性の人たちからは、竹内敏晴の「ことばが劈かれるとき」を読んで参加、声を出すことをやってみたい。女性の人たちからは、からだをゆるめて、楽になりたい。との、リクエストが。

 力を抜くのも、声を出すこともどちらもつながっていることなので、まずは声を聞いてみようと、一人一人に「あ」(あ~~~)の声を出してもらって、「あ」の声の印象を聞き分けて行きました。

 ふだん、発されることばの意味や、声の音量については関心を持つことが多いようです。けれども、「声」自体の性質や、それを聞く側の心身に及ぼす影響については、あまり注意を向けられていないようです。

 一人一人、声の出し方には特徴があります。とくに自分では声が出ているつもりが、実際にはからだの緊張によって、声が陰っていることが多い。からだの無理な緊張をほどいて、その人の本来持っている声を探していくと、雲間から満月が明るく輝きだすように、声が心地よく響き出します。

 写真は、男性の声を聞きながら、発声時の緊張を指摘し「声をひらくレッスン」をやっています。一人一人の声が開いてくると、その場で一緒に聞いている人たちの表情も明るくなってきます。母音「あ」の声は本来、明るく開放感のある音声です。十分に開かれたとき、「あ」の声はそれを聞く人たちのからだと心を開放する力を持ちます。

「あ」の発声~聞きわけ声をひらく

 つぎに、からだの緊張を解いていくレッスンです。

 からだの力が抜けた(緊張がほぐれた)感じと力が入っている時の感じの違いが、始めのうちは中々分かりません。そこで最初は、二人で協力してからだを揺らして緊張をほぐします。これが何とも気持ちが良いレッスンです。野口体操では「寝にょろ」と呼んでいます。

寝ニョロ~全身のゆらし

 脱力の深さに関しては、他の身体ワークに類を見ない、野口体操に基づいています。

肩・腕・手をゆらす~力を抜く

 二人で交代して全身の力を抜き終えました。再び声を出してみますと、深みのある力強い声が、自然と響きだしてきました。

 声を出すのに~トレーニング、~法、~テクニックと、いろいろあるようですが、そのほとんどは「どうやったら声が出るか?」という発想、つまり意識でもってどのように身体を使って声を出すかという、技術の勉強です。どのように身体に緊張を強いれば声を出せるようになるか?緊張の仕方を学ぶわけです。

 「からだとことばのレッスンWS」では、からだとこころの緊張をどうすれば解くことが出来るのか? やっていることは、それだけです。力が抜ければ、結果として、自然に「声」が朗々と響き出してきます。

 緊張の仕方を学ぶのではなく、身体の緊張の抜き方を学ぶ。これが他では見ることのない特徴になっています。

背中を感じてうごく~膨らまし

 その後、一人でやる、からだの力の抜き方として「四つ這いの動き」をやりました。さらに深く力が抜けていきます。力が抜ければ、からだがスッキリとします。その姿を外から見ると、しっかりとした力強さ、からだの存在感が際立ってきます。もちろん「声」も。(「四つ這いの動き」を動画でごらんになれなます。→こちらから)

 からだの力を抜けば抜くほどに、声はよく出るようになります。また、声を相手に届けようと、相手に向かう集中を深めていくと、さらにからだの緊張が抜けていきます。これが私たちの、声のレッスンの原則です。テクニックや技術はいりません。

 誰もが元々一人一人個性的な、掛け替えのない、良い声を持っています。そして仕舞い込まれた声は外に出ていきたがっています。

 最近、私の師匠、竹内敏晴の著作を読んで問い合わせてくる方が増えています。ご存じない方にご紹介します。竹内敏晴著 ことばが劈(ひら)かれるとき (ちくま文庫)です。

参加された皆さんの感想
S.Mさん
ネニョロ 、ゆらす側のときに 手の平で相手を感じる
ことを意識する感覚がわかりました。
人の波を感じることが心地よいです。

 野口体操、ひとりでやるより、達人がいると 集中度
が 変わり、深くゆるみ、新たな気づきがでてきます。
他の人にふれること、変化をみ、感じることも楽しいです。
M.Iさん
背中が「ハンモック」「波のうねり」のイメージが
つかめたのが最大のおくりものでした。
背中が「固い」「こっている」という言葉が
より背中をかたくしていることに気がつきました。
言葉をかいせず「体の対話」のワークが
よかったです。
またほんの一言の言葉で意識が
動き身体がうごく(行動にむすびつく)のが
新せんででありました。あるいみ恐いですが、
 ヒントがつかめました。
M.Iさん
どうもありがとうございました。
今まで 体のことについて すごく興味があり、声については
全く 意識していませんでしたが、今日のWSをうけて、
なんだか おもしろそうと思いました。ぜひ、機会が
ありましたら、よろしくお願い致します。
四つ這いのゆらし . 自分の体と 対話しながら.
やってみます。 何がみえるか 楽しみです。
どうもありがとう ございました。
遅れて 申し訳 ありませんでした。
M.Mさん
◦1人で、できるようにならないかなとか. 自分で気付けるように
ならないかなと. 思っているのですが、なかなか 難しいです.
 どうしてでしょうか.
◦ すっきり、さっぱりしました. その先にも. いきたくなりました.
  ありがとうござい ました.
A.Kさん
いろんな動きを通して 力がぬけて、まわりの人から
の見え方が かわるのがおもしろかったです
ゆらす動きのときにさわってもらっているだけで力がぬける
のにびっくりしました。
一人で力をぬく方法も難しかったですが、最終的に
コツをなんとなくつかめてよかったです。
声を自分に向かって出していることに気づいたの
もはじめてでした。よい発声ができるようになりたいです。
A.Wさん
  夏のあつさか.ダラッとした日々が続いていましたが .
  ゆるめてもらったら. ダレているのとゆるんでいる違いが.
  わかりました。 スッキリ元気になる感じです.
  声も出しましたが. 最初の「あ」では. そうゆうダラダラかなにかをふきとばそう!
  みたいな「力」 が入っていたように感じます。
  会の終わりの「あ」では .別に「力」をつかわずとも .
  ふつうに元気.という感じでした .
S.Nさん
飛び入りでの参加でしたが、日常とは違った空間を体験
させていただきました。自分のイメージ次第でここまで身体の
動きが変わってくるということに驚きました。また、背面に対する
意識のうすさや、関節の動きに対する意識のうすさにも
気付きをえることができました。本来目的をもって参加するべき
ところ、何気なくただ参加してしまって少し後悔しています。
また京都で開催される折は. 参加させていただきたいと
思います。どうもありがとうございました。
瀬戸嶋より
 今回の私の発見は、といっても今までも何度も気づいてはいたことですが、「動き」は私一人のものではないということです。
 ふつう私たちは、自分で歩く、自分で声を出す、自分で動くというように、「自分で」という言葉が行為の前にくっ付いています。
 けれども実際には、歩かされ、声を出さされ、動かされているのです。それは、他者による場合や、自然によってだったり、内的な衝動によってだったりと、、、。
 「自分で」と考えたとたんに、受動的な要素は切り捨てられます。
 逆に、自分が外的状況に応じた交流の中に行動しているという、眼差しや感じ方を持てたときに、自分という狭い世界を超えて、動くことの自由が生まれます。
 それがここ数年、私がレッスンの成立を目指して考えてきた、大切な要素だったのです。
今後の開催
 からだとことばのレッスンWS @新宿若松町 8月31日(土)15:30~、9月14日15:30~、9月30日(月)18:30~です。
 このほか、新宿区と小平市での開催を順次、月二回に増やして行きます。
 詳細は「人間と演劇研究所ホームページ」に掲載していきます。ご参照ください。→こちら

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