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2013年07月07日 (日) | Edit |
2013年6月30日 人間と演劇研究所からだとことばのレッスンWS
第10回 「からだを感じる・声を出す」ワークショップ@小平市

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WS前半はいつものように「四つばいの運動」や「ネコのあくび」「ぶら下がり」など、野口体操(ゆるゆる体操)の練習。その他、身体の自重を利用した「一人ゆらし」や「ねじり」(写真下)の体操。

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身体を十分にほぐしたところで、「ことばのレッスン」へと入って行きました。

本日のメインレッスンは、賢治童話「ひのきとひなげし」を皆で物語る。

そもそも「からだとことばのレッスン」(演出家竹内敏晴氏による実践)とは、言葉と身体という二元論を超えて、その一如のところ、つまり身体と言葉がバラバラになることで失われてしまった、言葉の力を回復する作業でした。

現代の言葉使いは、意味伝達・記号の連なりとしての文章を、如何にはっきりとクリアーに他者に届けるかが重要視されています。

いわゆる「チャンとハッキリ、キレイにシャベリなさい!」ということになります。

その努力の結果、人間の身体から言葉と共に語り出される、感情や息づかい(リズム)、イメージなど、曖昧ながらも言葉が本来持つ力、感動や共感を呼び覚ます力が、酷く損なわれつつあります。

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物語りを役をふって読み合わせる(語り合う)ことは、演劇的な作業ではありますが、ここでの狙いは、身体全体から発される声・言葉による他者との交流と、そこに生まれる言葉の交流とダイナミズムを体感し、言葉の力の回復へとつなげたいと思っての選択です。

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宮沢賢治さんの童話の文章と言葉は、強いリズムを孕んでいます。それを語ることは、そのリズムによって、語る人の心の深みにあるイメージや感情を表出させ、それをみんなで共有し、物語りとして表現し昇華させていく。心の深い解放感を伴う、楽しい作業になりました。
参加された皆さんの感想
S.Sさん
 四つばいのポーズは、私が参加しているヨガのクラスでも必ずといって
よいほど、行ってきましたが、本日.体験したものは、内面から全然
違うものを感じました。特にけんこう骨の間をゆるめ、横に
滑り出すという感覚は楽しく、不思議でした。
ねじりのポーズ(?)の後、体が広がる感覚もはっきり
つかめて、おもしろかったです。
 呼びかけのレッスン(?)は、全然相手に届かず、
近い距離にいるのに「ここまでとどいていないものか」‥と実感
でき、相手が反応(受けとめ?)してくれたときの手応えと
喜びは今まで味わったことのないもので嬉しかったです。
 まさか経験のない私が演じる経験もするとは思っていませんでしたが、
  やってみてよかったと思いました。

Y.Sさん
昨日は自分の体と向きあいましたが、今日は 声を出して ことばを
人に伝える ということを しました。

ことばを自分の世界の外へ放つこと 自分の世界の中で抱え込んでしまわずに
相手へちゃんと届けることは やっぱり ちょっとムズカシイ.

でも 印刷された文字の羅列でしかない ことば-台詞をかかえ起こして
命をのせるのは 本当に楽しいなあ と思いました。
S.Mさん
「相手を やわらかいものとして見る」という言葉が
印象に残り、メモしました。
自分が、いつも他人をおそれていることを感じました。

みやざわけんじ の 作品に触れ、
リズムとわかりやすさの大切さに気付きました。

四つんばいほぐし、これからやっていきたいです。
肩にききました。
瀬戸嶋より
先月のことですが、「大声を出す」授業を頼まれました。
大学生が大きな声が出せなくて、他大学とのやり取りに支障をきたしている。NPOなどで被災地ボランティアに入る時、学生の声が出ないことが作業のネックになっている。
NPO「大きな声を出す」を作ってはどうかという話も。
大きな声は、軍隊訓練のように一律にがなり立て、力づくで獲得されるものではありません。
身体全体で人や自然や社会と関わること。そこに生まれる努力や葛藤が、息遣いやリズムとなってあふれ出し、声として共有され絆を形作る。
大きな声を回復するには「向こうの山の頂きに立つ愛しい人に、心の底から呼びかける。」そんな勇気が必要です。
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