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2015年01月15日 (木) | Edit |

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「ら・ら・ら・らぁ~~ぁ~~」(母音「あ」の声を出しています)

「いま、声を出す前に息を吸った人? 」「こんどは息を吸わないで、いきなりこえを出して下さい。」

「え~っ!息を吸わなきゃ声、出せないですよォ~」と眉をしかめる人。「声を出すときには、大きく息を吸ってと云います!」と教えてくれる人。他の人たちも「そんなこと出来ません」というように、目を丸くしています。声を出すためには息を吸うのが当然だとみんな思っているようです。

「難しく考えないで、まあともかくやって見ましょう。」と宥められ、また一斉に声を出します。声を出す直前に息を吸わないまま「ら・ら・ら・らぁ~~ぁ~~」

さっきより声が楽に出ます。というか声を出しているという実感が無いくらい。心なしか息も長くなったようです。「息を吸わなくても声がでるんだ!」とみなさん変に関心顔。「いい声、出ましたよね~!」(笑)

もういちど「ら・ら・ら・らぁ~~ぁ~~」「あれッ!」ふと、声が暗くて硬くなった感じがします。息苦しい感じが。

「(発声直前に)いま息吸った人~?」。みんなドギマギして苦笑い。さっきは気もち良い声が出ていたので、安心して気を抜いたら、また息を吸いこんでしまいました。習慣化してしまっているようです。息を吸い込もうとして、胸を引き上げないように、よほど気をつけていないと、無意識に息を吸いこんでしまいます。けっこう集中が必要です。

≪声を出す準備として息を大きく吸うと、あばら骨(胸骨・肋骨)が喉元に向かって引き上げられます。あばら骨を持ち上げる筋肉の支点は喉元にあり、筋肉が緊張すると喉元に荷重がかかり、喉が締め付けられます。結果、声帯が締め付けられ息がつまり、十分な声量(=息の流量)が得られなくなります。また、あばら骨が上方に吊りあげられると、連動する横隔膜(呼吸筋)も上下動の幅が狭まり、息の溜(ため)が無くなります。声の響きは、喉や胸を固めてしまうので、胸郭への共鳴が得られず、声色がくぐもり固く冷たい声になってしまいます。何か特殊な発声(コーラス・オペラ等の声楽)を楽しむ以外では、発声の直前に、胸を固めて大きく息を吸いこむことはお勧めできません。声が出なくなる原因になりますので。≫

集中してもう一度「ら・ら・ら・らぁ~~ぁ~~」。課題クリアーです。声もクリアーになりました(笑)くぐもりが取れて「あ~」の声がさらに明るい透明感を帯びた感じです。声の音色を聴き分けることにも慣れてきました。からだの部分が緊張しているときと、それが抜けたときの、響きや声色の違いが感じ分けられるようになりました。

「もっともっと力を抜けば、まだまだ声が出そうですね~♪」自分はさておき、他の人の声を聴いていると、そんな気がしてきます。

「音楽室に貼ってある「ア・イ・ウ・エ・オの発声図」の「ア」の口の形みたいに、口を縦(上下)に大きく開いている人はいませんか?」「顎の体操をして付け根の力を抜いて。口の中を横(左右)に開くつもりで。上の歯と下の歯の隙間は1センチ以下で大丈夫です。」みんなで「ら・ら・ら・らぁ~~ぁ~~」。響きが変わります。口を大きく開けようと頑張らなくても、明るい「あ~」の声がとっても良く響きます。

「「あ~」の声に聞こえますか?「お~」になってませんか?」「口から喉の中を、アクビをしたときみたいに、まあるくたっぷり(空間を)広げてください。」。ちょっと安心すると口の中の広がりが緊張で萎んでしまいます。気を抜くと開放的な「あ」ではなくて、丸まってちょっと籠ったような「お」の音になってしまいます。

けれども、みんなの「あ」の声が、どんどん変わっていきます。声の響きもはっきりしてきます。単純な「あ」の声が、様々に聴き分けられるとは驚きです。それが力を抜くごとに明るくクリアーに変化していく。「たかが「あ」の声、されど「あ」の声」です。「あ」の声を軽く見ていたようです。「あ」の声は軽くて明るいのですが(笑)反省!

≪声は声帯の微細な振動が、からだの各部に共鳴・共振することで響き出し、耳で聴くことのできる音声になります。からだを緊張させていては、十分な共鳴を得ることができません。緊張によるからだの強張りは、共鳴を妨げるのです。良く声が出したい、出るようになりたいと思うならば、緊張努力をして頑張ることをやめて、からだの隅々まで緊張をほどき、声の響き(の共鳴部位)を開放することです。そのことで各人のからだの個性に応じた、独自の豊かな声が響き出します。「個声」などと言う言葉を使いたくなります。世界中で一つだけの、もっとも私らしい自分の声を育ててみませんか。「からだとことばのレッスン」の向かうところです。≫

次回「レッスン模様」につづく。

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