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2013年08月11日 (日) | Edit |
楠

 この頃、姿勢が歪んでいることがよく話題になっています。

 姿勢のゆがみを直して、美しくなる、健康になる。調整法や矯正法があちこちで取り上げられています。

 それを見聞きするたびに、私は「?」と思うことが多いのです。

 私は常々「姿勢を支えるのは息(呼吸)である!」と云っています。

 ところが姿勢をよくするための多くのメソッドは、姿勢を支えるのは筋力によるもので、筋力を効果的に増強したり、バランスを矯正することで、姿勢が良くなると語られていることが多いようです。

 姿勢という言葉は、姿の勢いです。人間は機械ではありません。外形としての少々の歪みや偏りがあるのは当然です。定規を当てるように外から、姿勢を正すあり方は、生き物としての身体を扱う態度としては誤りです。

 外形から入っていく技法は、内的な勢いを無視し、力づくで身体という自然を縛りあげることになります。姿勢が良くなったとしても、それは商品や機能的な機械としての身体でしかありません。

 良い姿勢になるためには、良い呼吸ができなければなりません。良い呼吸とは深い呼吸のことです。深い呼吸ができるには、それを妨げている身体の緊張を解き、身体の内側の隅々まで呼吸がいきわたるよう、身体の内的な感覚とイメージを育てなければなりません。

 身体の内的で無自覚な緊張への気づきと、緊張の解除が、息を深くするために必要なことです。身体への感じ方が深まれば、息が身体の隅々まで行きわたることが実感され、息に身を任せていけば、自然と姿勢は伸び伸びとして、勢いを回復していきます。

 地に足がつき腰が落ちつき、上半身は軽やかな解放感に満たされます。外観には力強さと安定感、身のこなしのやわらかさが生まれます。存在感の勢いが鮮やかになってきます。

 私の師匠の竹内敏晴は「からだは空(カラ)だ」と云っていました。空っぽの身体の中を、勢いが立ち上っていく。それが良い姿勢だと、私は考え実践しています。

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